恐る恐る振り返る。 「麻美・・・どうしたの?」 やっぱり前には麻美の姿があった。嫌な予感が胸をよぎる。 「だーかーらー!」 そう言って麻美は私に耳打ちをした。 「このまま中村君と教室にいて!」 そう小声で言われて不安になる。あの麻美のニヤリとした笑い方。 絶対、何か企んでる・・・。 「嫌だよ・・・!」 竜貴に気づかれないように麻美に小声で断った。 でも、その光景を竜貴は不思議そうに見ていた。