お父さん、気づかなかったの? 翔は、最初にもう部屋から出て行ったのに・・・。 「翔なら、もう前に部屋から出て行ったよ。」 私達に気を遣ってくれて。 本当に良い執事なんだから。 小さい頃は世話係、教育係、掃除係、送り迎え係とかたくさんの人がいたけど執事は翔だけ。 わがままとか良く平気で聞いてくれてた。 だから今はあまり迷惑をかけたくないと思っている。 「そうか、翔くんにはいつもお世話になってるからな。」 お父さんが笑いながら言うとお母さんは「そうね。」と微笑んで相づちをする。