お嬢様の恋愛事情




涙が出そうだよ・・・。



「私、部屋に戻るね・・・。」



この場の雰囲気から逃げ出したかった。涙を堪えて私は静かにその場を立ち去った。




「春陽!結婚は取り消しできるから・・・」



「春陽ちゃん!」




お母さん達の私を呼び止める声が聞こえた。
だけど聞こえていないフリをして自分の部屋に向かった。



今は1人になりたかった。



混乱している頭の中を整理したかった。