お嬢様の恋愛事情



普段通り朝飯を食べて制服に着替え春陽と一緒に登校する。



今日も翔さんに送って貰う事にした。もう皆にバレたし良いって春陽が言ってた。



「竜貴ー!早く行くよ。」



いつも以上にテンションが高いのは春陽だ。



いつもなら俺が春陽をせかすのに今日は春陽が俺をせかした。



「はいはい。」



言葉は、あれだけど本当は少し嬉しかったりもした。



翔さんが運転して俺等は他愛のない会話で笑い合う。



今だに手も繋げないし・・・
キスもできてない。


いいや、手は繋いだというより握り合った。



春陽が昨日、お嬢様だって事がバレてギュッと握ってくれた。


すっかり忘れていたけど俺等は確かに握り合っていたよな。


俺と春陽には確かに「愛」が存在する。