「未央...」


「ん?」


名前を呼ばれて振り向くと、裕太は勢いよく私を抱きしめた。


「裕太っ」


「未央、今までありがとな」

「えっ」

「俺...未央に恋してよかった」


「裕太..ッ。私も、私もだよ。裕太といてすごく幸せだった。」


「スキだよ、未央」

「裕太...でも、」


「ん?」



スキだよって...いいたい。



けどもう私たちはさよならなんだよね?


「泣くなよ」

「えっ?」


気がつけば私は泣いていたみたいで



裕太が私の涙を拭ってくれた。

そしてまたぐっと身を寄せ



キスをした。




「愛してる」

「裕太...」


体を離すと、なにか手に違和感を感じて



私は手を見た。


するとそこには


「えっ!」


薬指にきらりと輝く指輪。


私は裕太を見た。


すると裕太は片方の口角をにやっとあげ



いじわるな目で私を見た。



そして....




「結婚してほしい」