私は、とにかく走った。






もう、なんで神様はこんなにも不公平なの?




今日から新たなスタートだと思っていたのに



どうして私の自由を奪うの?




もっ嫌だよ。



こんなの....








私は校舎裏のベンチに座り、下を向いた。




「み....お?」




「っ!!!亜実ちゃん!!」



私が顔をあげるとそこには....



キラキラにデコレーションした携帯を片手に驚く亜実ちゃんがいた。



「未央どうしたのっ!???」



「あっ亜実ちゃーんっっ!!!!」















「未央....」



亜実ちゃんは私を自分の体へと抱き寄せた。



「もうっ私っふぇっふぇ....わっ...かんないよぉ」


「うんうん、未央の気持ちよく分かるよ」



気がつけば、自然に涙が流れていた。



「未央はさ、どうしたいの?」


「へっ?」


「佐久間くんのこと、好きなんでしょ?」





私は縦に頭を振った。



NOなんていえない。


だって、本当はものすごく佐久間君がすきだから。


「じゃあさ、その...玲美?って子にも正直にいったほうがいいと思うな。」


「でっでも....」


「だって、未央の話聞いててその玲美って子がひどい子とは思えないもん」


「私も...思いたくない」


「でしょ?なら話は決まり。そのこも未央のことを信じて相談してくれたんだから、未央も玲美って子を信じてみたら?」


....そっか、そうだよね。


好きな人ってそう簡単に言えるものじゃない。



誰だって、プライドってものがあるから。



....でも玲美は、プライドを捨ててまで私に言ってくれた。



私は玲美のことが好き。



なら私も、玲美を信じなきゃね。