「んだよ!」

「べっつに~?♪」

そして私の後ろを裕太が歩き始めた。


やっと教室から出れるっ♪



そのとき-


『ドンッ!』


いきなり、横に強い衝撃がきて



私の体はバランスを崩した。


でも

『ふわっ』


裕太が引き寄せてくれたおかげで、転ばずにすんだ。

すると目の前には....


「すっすみません!」

私よりは少し背が高いけど....


裕太よりは全然背が低い...青い校章...


1年生の男の子が立っていた。


彼は落ちたノートと、私が持っていた裕太と私のノートなどを


急いで拾うと私に差し出した。

「ホントすみません!」


そして深く頭を下げた。


そっそんな....いいのに...


「あっいや「ふざけんな!!!お前人の女に怪我させてんじゃねーよ!!!」

でも、裕太が私の言葉をさえぎるように強く言い放った。


こっ怖いよ~?裕太。


「すっすみません!!」

彼もすごくおびえているようだった。

「ちょっと裕太!「次はタダじゃ済まねぇからな!!!」

「はっはい!すみません!!」


そして彼は再び頭を下げるといなくなった。


「ったくなんなんだよ!危ねぇな~」

彼がいなくなると私は教科書を持ち、

裕太から離れて歩き出そうとした。


でも-


『ビキッ!』

「いたっ!」

さっき少し足をひねったみたいでその場に倒れこんだ。

「おっオイ!!!未央大丈夫か!!!???」

裕太は慌てて私に問いかけた。

「ちょっと...足ひねっちゃったみたい....」

「ったくアイツ許さねぇ....「そっそれはやめて?」

「なんでだよ!」

「アレは私の不注意でもあるし...ね?」



1年生だし....少しは大目に見てあげなくちゃ。


しかも私が前を見ていなかったのも


悪いんだよ。


「まぁ...いい!保健室行くぞ!!」

「あっうん」


そして裕太は私をふわっとお姫様抱っこすると

保健室まで連れて行ってくれた。