ただ君だけを


ミニハードルの練習を見ていた時、ミニハードルの列に並んでいた三年生の未森先輩が膝を押さえているのが見えた

私は急いで未森先輩の所に行った

「未森先輩…膝痛いんですか?」


未森先輩は首を振った


「膝を押さえているの見えました。試合まで、一ヶ月しかないのに、今、無理してもっと重症になったらどうするんですか?」


先輩は私の方をやっと見た

「保健室行ってくるから。ミニハードル終わったら朝練終わりって伝えといてな」

そう言うと、保健室があるほうへ歩いて行った