「栗原のせいで気分悪くなった」



私はソファーでわざと音を立てて寝た。
それを見るなり、栗原は机の上にマグカップを置いた。



マグカップからは湯気が出ている。



私は上半身を起こし、マグカップの中を覗いた。




白い液体だ。
匂い・・・はミルクのようだ。







「聞いていい？栗原」
「なんでしょう」
「何故今ここであったかいミルクを私の目の前に置いたのか、理由を聞いていいかしら？」
「いいですよ」



栗原は一礼をする。





「お嬢様は・・・・」





そして栗原は顔を上げ、私の目をじっと見つめる







「今とてつもなく怒っているのでカルシウムをとってもらおうと思いまして」






彼の口角が上がる。








「そういうこと言うから腹が立つの！！！」
「本当のことを言ったからですか？」
「馬鹿ー！！栗原の馬鹿ーーーー！！！」






本当のことだから腹が立つ。
それぐらいわかって欲しい。