私は某会社の社長娘

いわゆるお金持ちに生まれた運良い女である。



周りには数十名と執事がいる。
家・・・というかお城のようなところに住んでいる。



一度は誰もが夢見る『お金持ちお嬢様』を私は現在経験している。




お金以外にも私は美貌にも恵まれている。

自分自身で『可愛い』とか『綺麗』とか思わないけど、周りの人が言ってくるから・・・「そうかな?」とか勘違いしてしまう。



でも、そんな私ももうすぐ29歳。
30歳までカウントダウンを打つ歳となってしまった。
しかし、許婚もいずそれ以前に彼氏がいない。




はぁ・・・溜息がもれる。




「お嬢様」





溜息をついている私の隣で美声が響く。




「なに?」
「溜息はよくないものでございます。幸せが1つ逃げていきすよ」





この私の隣で面白くないことをいう執事。
私の専属執事である。



名前は栗原一人(くりはら かずと)。30歳。