「何でだ?」 (敬語使わなくちゃいけない理由でもあんのか?) 「…僕、今までずっとこの口調だったんです」 「ずっと!?」 年上くんは軽く目を見開く。 (んな堅苦しい生活してきたのかよ、コイツ) すげぇ…と感心しながらも、自分だったら絶対無理だと、魔王の息子として生まれなくてよかったと心底安心した。 「ですから、もうこの口調が定着してしまって、こちらの方が話やすいのですよ」 「……そうか」 (定着してりゃ、逆に敬語じゃねぇ方が喋りにくいよな) 顎に手を当て、ひとりうんうん頷く六歳児。