「……ハバネ」 「はい」 魔王は組んでいた脚を組み替え、五歳児に問いかける。 「お前は、何だ」 「……? 仰っている意味が分かりません」 困惑しながらも彼を見上げるハバネ。 「そのままの意味だ。 お前は誰の息子で、何だ?」 「え…っと、魔王様の息子で、僕は…悪魔です」 (分かっているではないか) 魔王は自分が“悪魔”であることを理解していたことにまずは安堵。 だが、そこで一つの疑問が生まれる。