「恥ずかしがり屋さんだから、ララちゃんはあぁやってしか怒ってるって表現出来ないのですよ」

「……」

「ロック?」


ポンッとハバネの肩を軽く叩くように手を乗せる。



「……お前、すげぇよ」

「?」


ハバネはワケが分からないという表情をしている。

誰がどう見たって、あんなのを恥ずかしがり屋さんには見えないだろう。


恥ずかしがり屋さんだからあぁやって仕返しするしか方法がなかった?

そこまで辿り着いた時、ハッと馬鹿にしたように鼻で笑う。


(あんなのはなぁ、あんなのは恥ずかしがり屋さんなんかじゃねぇ!)


ロックはグッと拳に力を入れ、心中だけで心の底から叫ぶ。


(腹黒って言うんだよっ!)


ロック、大正解。


そしてハバネはロックがそんなことを考えていたとは知るはずもなかったのである。





【END】