「もう一度聞く。朝希の夢を朝希の口から聞いたか?」
母親は口をつぐんでしまった
風間は母親から目を絶対離さない
真っすぐと見つめている
「ないんやな」
「もう黙って下さい。後は私が解決しますので」
「あんたに解決できるか?うちはできない方に賭けるで」
母親は立ち上がりキッと睨む
「ほっといて下さい!!!後は私達家族の問題よ!!!」
風間は慌てる様子もなく怖いくらい落ち着いた声で話す
「朝希はなぁ……あのままじゃいつか心を閉ざして本当に人形のようになってしまう……人形は主人を失ったらどうなるか分かるか?」
母親は何も言わない
「残された人形は役目が分からなくなり最後に残された道は死や」
加賀は今にも泣きだしそうな顔でいたから俺は背中に手を置いた
「大丈夫だ……」
「あんたはなぁ朝希の幸せを考えてやってる、それは分かってるで?でもなぁ……あんたのやり方は間違っとる」
風間も立ち上がり目をじっと見つめる
「うちはそうやって壊れた奴を見てきた。だからわかるんや。せやから…朝希には…朝希はそうなってほしくないんや…」



