「太郎は朝希の側にいてやってな」
「あぁ」
風間は白衣を脱ぎ、加賀から包帯を借り血が見えないようにした
「お母さんちょいとお話いいですかー?」
「あ、はい」
いつもの優しい笑顔で向かいのソファーに座る
俺達は廊下で待機
「朝希君のことですけど」
「あ…朝希!?学校に行ってくれますか!?」
「それはお母さん次第や」
風間の厳しい声
加賀の母親の動きも止まる
「まず…朝希君の将来の夢…知っとりますか?」
「そりゃあもちろんお医者様……」
「本当か?朝希の口から本当にそう聞いたんか?」
「ほ…本当ですよ!!!私は母親なんですから」
「嘘や」
もはや風間の顔から笑顔はない
無表情で少し眉が上がっている
こんな表情を見るのは初めてだ
加賀は拳を握りしめている
「なんなんですか…貴女みたいな若い先生に何が分かるんですか!!!!!」
「あんたみたいな子供に夢押し付けるような人に朝希の気持ちがわかるんか?」
「夢を…押し付けている…?」
何言ってんのこの人という顔で風間を見る



