「頼むよ風間先生!!!」



「はぁ……」



新学期早々、風間は校長に呼び出されていた



「お宅のクラスの加賀朝希君…そろそろ家庭訪問行ってくれない?」


「あんた普通に喋るとえーえー言わないんやな」


「今はそんなことは置いといて…前の三嶋先生も何回も行ったんだけどねぇ」


「そりゃあ年頃の男子高校生…何度も来たら反抗しますわ」



校長は唸る


風間は校長室に置いてあるお菓子を遠慮無しに食べている



「とりあえず時間経ったし見に行ってきて下さい」



「了解しました。まぁうちもそろそろ修学旅行もあるし気になってたことやから。あそのお饅頭もとって」


「はい。じゃああとはよろしく。一筋縄じゃいかないから」


「はいはーい♪」



風間は甘く見ていた加賀を



そう簡単に話ができないなんて知らずにいた



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「と、いうわけで10月に修学旅行やから行きたいところ考えといてな」



行き先は沖縄


行きたいところ…といわれてもわからない



行ったことないし