涙はとっくに流れていたけど、後から後からどんどん流れてくる。 辛いよ。苦しいよ。 サンダルを履いていた私は、よろけながらも走っていた。 でも、小石につまづいてハデに転んでしまった。 膝が擦りむけて血が滲んでいる。 痛いのも合わさって、私はその場にうずくまりワンワン泣いた。 きっと近所迷惑だっただろう。 そんなのも気にせず、子供のように泣いていた。 少しすると車のヘッドライトに照らされて、目の前で車が止まった。 降りてきたのは和馬。 和馬は何も言わずに私を助手席に乗せると車を走らせた。