「麗奈、相変わらず声デカすぎ。」 和馬も呆れ顔をしている。 私はこの状況に耐えられなくなってきた。 『和馬、私帰る。潤くん、ごめんなさい。』 そう言って勢い良く席を立ち、走り出した。 潤くんと彼女が目の前に居る状況が耐えられなかったんだ。 お店を飛び出して家の方角に走り出したけど、あっけなく和馬に捕まった。 「光!いつまで逃げてるんだよ。」 『離してよ。』 「ちゃんと潤と向き合え。」 『ヤダ。手、離して。』 和馬に捕まえられた手を振り払って私はまた走り出す。