「なんか、光の声が聞こえた気がするんだよね。」 怖くてじっとしている事しか出来なかった私の耳に、潤くんの声が聞こえた。 『ヤダー!潤くん!』 さっきまで泣く事しか出来なかったのに、声が聞こえた瞬間、私は大声を出した。 「光?」 私の声は潤くんに聞こえたみたい。 でも、私がいきなり大声を出したもんだから、おじさんは慌てて私の口を押さえた。 「光?何処だ?」 「あっちの方じゃない?」 潤くんと友達の声が聞こえる。 私は押さえ込まされたままバタバタと暴れた。