「ただいま〜」

「遅かったな。おかえり…って、
はぁ…?なんで…」

―――家に帰ると意外にも、
京が出迎えてくれた。


……あんな態度をとってもなお、
笑顔で接してくれる京の心は、
果てしなく寛大だと、
そう思った。




―――だけどそれは同時に、
あたしが“子供”なのだと、
思い知らされてる

ってことで―…。



「お前ら、いい部屋に住んでんだな」

―――そんなあたしの心境なんか
知る由もない真さんはそう、
笑顔で言った。


「本当。羨ましいわ」

美憂さんもそう言った。