【完】寂しい夜は、あなたに逢いたい。


「……うん……」



紫音は、そう言って歩みを進めた。



「自分でも変だと思ってる。血の繋がったお姉さんを好きだなんて、間違ってるよね」



そんなことない。

そう否定することは、素直に出来なかった。


私に出来ることは、出来るだけ紫音が寂しくないように、腕に強く絡みつくことくらいだった。