朝。


シオンの姿は私の隣には無かった。


私の携帯の下、シオンからの置き手紙が挟まっていた。




「ありがとう、か」



いつもより外が暗かった。

カーテンを開けて、レースのカーテンをめくった。


外を見ると、まだ雨が降り続いていた。



「どうしよう。思い出すのは、シオン、だよ」



私は、いつの間にかシオンを、好きになってしまっていた。