「沙絢さん。完璧に吹っ切れたなら、もう俺は、雨の日に会いに来なくても、いいよね?」 「え……」 シオンの言葉に、心臓がドクっと跳ねた。 「だって、そうでしょ?元彼とのこと、蹴りがついたみたいだし」 「でも…でも、シオンは?」 「俺もね、ここ最近、吹っ切れたんだ」