「シオン。会いに来てくれてありがとう。ごめんね。付き合ってるなんて嘘ついちゃって」 いつものようにシオンとお風呂に入りながら、私は気持ちを落ち着けた。 「ううん。いいよ。そうでも言わなきゃ、帰らないだろうし」 シオンは私を後ろから抱いたまま、首元にキスをした。 私は、私の体に回された、シオンのうっすら筋肉のついた細い腕を、両手で包んで、それに答えるように、そこにキスを落とした。 「元彼に何かされたの?」 「うん。いきなりキスされた」