「じゃあな」



布団を被っているせいなのか。

秀の声が曇って聞こえた。



「ふっ…う、ううっ……」



雨が降っていて良かった。


秀には聞こえていない。


だって秀は、私が泣いたら絶対放っておいたりはしないから。



「そんな秀が、大好きだった……」