「…沙絢(サアヤ)、俺と別れてくれないか?」 「……そう」 不思議とあっさりと受け止めることができた。 秀は、ベッドの下にキチッとたたまれた自分の服を、黙って着始めた。 「最近、形式的な感じだったよな」 秀はそう言うと、テーブルに置いてあった煙草をズボンのポケットに押し込んだ。