「シオン、キスして」



「…うん……」



傘に落ちる雨の音。

シオンがかがんだから、傘に落ちる雨の音も近くに感じる。


シオンの口の中に、私から舌を入れていく。

シオンの頬を、両手で包んで、むさぼるようにキスをする。



「ん…さ、沙絢さん、苦しい」



シオンがハッと息をこぼした。