次の日、紫音は私をアパートに送ると言ってきかなかった。 「遠回りだし、紫音も家に帰った方がいいでしょ?」と、私が言ったけれど、紫音は「少しでも長く一緒にいたい」と言って、私の手を離そうとしなかった。 結局アパートに着いてからも、一緒にお風呂に入って、会社にも一緒に出勤。 会社の入口に着いたとき、天音とばったり遭遇した。 「お、はよー…あれ?二人で出勤?」 天音は、びっくりしながらも、すぐに笑顔になって、私たちをからかった。