【完】寂しい夜は、あなたに逢いたい。


「寂しい」



寂しくて、寂しくてたまらなかった。



6年間あった、ぬくもりが。

隣で歩く、秀の姿が。



今はもう何もない。



そんな現実を受け止めたくなくて、

流した泪も、幻にしてしまいたくて。



私は雨に濡れながら歩いた。