「だから、紫音の前でキスして見せたの?」 「……うん。諦めて欲しかったっていうか、私には紫音以上に大切な人がいるんだよってこと、分かって欲しくて。 それに…姉を好きすぎて、彼女作らないのも、可哀想だと思ったし」 「私ね、その日に紫音に出会ったの」 「え……?そうなの?」 「ずぶ濡れで、泣いてて、寂しそうな目をしてた」