Hurt〜傷〜

色んな靴が通り過ぎて行った。

すると目の前で、紺の靴下にローファーを履いた細い足が止まった。

俺に何か用があるのかと思い、顔を上げた。

そこには可愛らしい傘を差した、中学校の制服の女の子が立っていた。


「…俺に何か用?」


俺は不機嫌そうに言った。


「特に用って訳ではないんですが…。怪我がひどいから気になって…」


女の子は戸惑いがちに答えた。


「別に大したことないし、あんたに助けてもらう気ないから…」


そう言って、俺は立ち上がろうとしたが、傷は思ったよりもひどくて、フラフラだった。


「っクソ!!」


俺は上手く動かない足を殴った。


「…あの、少し動かないで座ってて下さい」


俺は女の子の言う通り、座った。

女の子は恐る恐る俺の怪我の手当てをした。

俺は黙って女の子を眺めていた。