天神学園高等部の奇怪な面々ⅩⅡ

「うぐ…」

途端に苺愛を襲う咳と吐き気、頭痛。

「クロロホルムさ」

ようやく視界の戻ってきた苺愛に、ストロマが言った。

「よくドラマとかで見るだろう?ハンカチに染み込ませたのを吸わせると気絶するシーン…実際のクロロホルムには、そんな効果はないんだ。君が今身を以って経験している通りね。先日の女子生徒嫌がらせ事件でも、犯人グループの生徒がそれを知らずに使おうとしたらしいけど…」

頭痛と吐き気に苛まれる苺愛にそんな説明をされても、聞く余裕などない。

「こっ、このっ!」

FNファイブセブンを構えるものの。

「おっと」

ボサボサの髪と野暮ったい眼鏡に似合わず、俊敏な動きで翻弄するストロマ。

これでは射撃どころではない。