天神学園高等部の奇怪な面々ⅩⅡ

黒髪のショート、天神学園では見慣れない黒を基調としたセーラー服は、他校から転校して来た証。

骸南(つぐみ)。

天神学園高等部1年に在籍する女子生徒だった。

「ほぅ…」

懐手に顎を撫でる宜虎。

「その太刀筋…無外流(むがいりゅう)かい?」

こはくも、血が騒いだのかほんのりと頬を紅潮させる。

「得物は鬼神丸国重ですね…」

いずれも新撰組三番隊組長・斎藤 一所縁のものだ。

それを先程の一合で見切るとは…。

「出来るな…お前ら…」

油断していれば聞き逃しそうな小さな声で、骸南は呟いた。