天神学園高等部の奇怪な面々ⅩⅡ

二人目の脱落者、クモノス失格。

これで残る脱落者は一人となった。

いまだ刃を交え続ける宜虎と骸南。

ストロマ、茜、苺愛の遠距離戦も激しさを増すばかり。

そんな中。

「こっちもそろそろ決着つけましょうか」

こはく、そしてきょうこが対峙していた。

とはいえ、その差は歴然としている。

無手で良し、剣術で良しのこはくに対し、やはり引き出しの少ないきょうこでは厳しいのか。

『強固』となって防御を固めるのが精一杯。

すっかり呼吸を乱している。

「ちぇーっ…」

軽口を叩くきょうこ。

「決勝まで行って、陽の奴に見直させたかったな…」

その瞳に、ジワリと涙が浮かぶ。

その時。

「きょうこぉおぉぉっ!」

会場から張り裂けそうな声を上げたのは陽。

「お前すげぇぞぉっ!あの鬼の体育教師の奥さん相手に、よく頑張ってんぞぉおおぉっ!」