「が…はっ…」
ちょうどリングの端に位置していたのがいけなかった。
傷の痛みと出血によろめいた龍太郎は、そのままリング外へと転落する。
第一の脱落者、丹下 龍太郎失格。
そんな彼の姿に。
「り、龍太郎君!」
雪菜が飛び出そうとするが。
「お待ちなさい」
それを制したのは、こはくだった。
「だ、だって龍太郎君が!」
「そうですね、貴女を庇って僕に斬られました…貴女を脱落させたくなくて庇ったんです…なのに貴女が場外へと降りていったら、龍太郎さんの気持ちは無駄になりますよ、雪菜さん」
キン。
黄昏を納刀し、こはくは雪菜に背を向ける。
「情けをかけては、すーに叱られるかもしれないけれど…龍太郎さんに免じて雪菜さんは見逃してあげます…必ず1回戦に勝ち残りなさい…」
ちょうどリングの端に位置していたのがいけなかった。
傷の痛みと出血によろめいた龍太郎は、そのままリング外へと転落する。
第一の脱落者、丹下 龍太郎失格。
そんな彼の姿に。
「り、龍太郎君!」
雪菜が飛び出そうとするが。
「お待ちなさい」
それを制したのは、こはくだった。
「だ、だって龍太郎君が!」
「そうですね、貴女を庇って僕に斬られました…貴女を脱落させたくなくて庇ったんです…なのに貴女が場外へと降りていったら、龍太郎さんの気持ちは無駄になりますよ、雪菜さん」
キン。
黄昏を納刀し、こはくは雪菜に背を向ける。
「情けをかけては、すーに叱られるかもしれないけれど…龍太郎さんに免じて雪菜さんは見逃してあげます…必ず1回戦に勝ち残りなさい…」


