天神学園高等部の奇怪な面々ⅩⅡ

きょうこと陽が漫才のようなやり取りをやらかす傍らには。

「タイマントーナメントねぇ…」

頬に手を当て、アンニュイな表情で溜息をつく深紅の髪のツインテール女子生徒。

2年の栗花落 苺愛 (つゆり まいあ)だ。

憂いを帯びた瞳が何ともセクシー…と誉めようとした矢先。

「これに出て出場者を全て皆殺しにすれば、我輩の強さと恐ろしさが天神学園の隅々にまで知られる事になる…これを足掛かりに、世界征服の第一歩としてやるわ!」

突然大魔王的な発言をする苺愛。

先程の憂いはどこへやら、完璧悪役である。

近くにいた生徒達がドン引きして距離を置くと。

「あっ…」

うるんっ、と瞳を潤ませる苺愛。

「わ、私ったらまた恥ずかしい独り言を…やだっ…聞こえちゃいました?お願いっ、さっきの誰にも言わないで下さいね?秘密にしといてくれるなら、苺愛、何でも言う事聞きますからっ…」

何この従順いぢめてキャラ。

男子生徒達は鼻の下を伸ばし、彼女に言い寄ろうとする。

それも束の間。

「それはそうと私のC定食まだかノロマがっ!さっさと出さねぇと眉間に風穴開けるぜ野郎っ!」

テロリストよろしく、天井に向けて自動拳銃FNファイブセブンを発砲する苺愛。

何キャラか掴めなくて、周囲の生徒大迷惑。

とりあえずオマワリサーン。