天神学園高等部の奇怪な面々ⅩⅡ

次々と集まるタイマントーナメントの参加者達。

当然お祭り騒ぎの好きな天神学園の生徒達の間では、この話題で持ちきりとなる。

「誰が優勝するかも興味あるけど」

学食で食券を買い、順番待ちするのは名神 きょうこ(ながみ きょうこ)と皇帝の弟、水無瀬 陽(みなせ よう)。

「参加者の女性がいいよねぇ…こはくさんと骸南ちゃん、どっちもたまんないなぁ…」

「む!」

陽の発言が気に入らなかったのか、きょうこは名神の術式を発動させる。

心中で己の名を『強子』と変換して。

「うぷろばっ!」

陽の首筋に、燃える闘魂ばりの延髄斬り!

「ってぇなナイチチ!何でキレんだお前!」

「っ…何でだろ?」

意識不明の重態に陥りそうな強烈な技を繰り出しておいて、自分でも理由がよく分からないきょうこ。

しかし。

(なんか陽が他の女の子見てホクホク顔してると殴りたくなるのよねぇ…)

理不尽な理由で暴行を振るうきょうこである。