どこへ行ってるのか分かりません。
「ねぇ、ユリナ?どこ行くの?」
ユリナは冷めてるけど、質問をすれば必ず返してくれてました。
「分かんね」
ほら、返してくれるんだよ?短そう言葉だけど・・・
え?
分からんって・・・・?
「ど、どうゆうこと?」
「あたしも分からないってこと」
「ふぇ?じゃあ、今適当に歩いてるの?」
「まぁ」
まぁって・・・そんなのしれっとした顔で、言わないでよ。
どうやら行き先も決まらず、歩いていたみたいです。
「じゃあ・・・」
「ん?」
「やまんとこ、行くか」
やまんとこ・・・やま?
「やまって、元旦に会った人?」
「あぁ、会ったっけ?まぁそこ。」
それだけ言うとユリナは、右に曲がり通ったことのない道に入って行きました。
車通りが少ない、住宅街でもない場所へと続く道。
どうやら、元旦の日に出会ったテンションの高いやまって人の家に行くらしい。
私が行ってもいいのかな?
普通に考えて、知らない人の家に行くのって変だし・・・来られても迷惑じゃない?
そこんとこを、ユリナに聞くと“大丈夫じゃね?”と、不安な答えが返って来た。
不安なままコンビニから15分程歩いた。
住宅街の外れのような、ポツリポツリとしか家が建っていない場所を歩く。
あとどれくらいで付くのかも分かりません。
人の家に行くのだから、ケーキか何かでも買わなくていいのだろうか?


