先輩は行ってしまった。 そして帰りには、「じゃあね!」と言ってくれた。 「さよなら…」と小さく呟き、その先輩の小さな背中をずっと見ていた。 私の頭の片隅には、江口先輩の笑っている顔が浮かんでいた。 それは…、これから起こることを暗示しているかのような…、そんな感じだった。 その後の私は、いつもと変わらない日々を送っていた。 あることを除いては…。 …『江口先輩』のことだ。 先輩のせいで、なぜか最近ため息が増えた。 先輩と出会ってからというもの、あの笑顔が頭から離れない。