「あの…、お名前は?」
「そういえば言ってなかったね」
あ…、また笑った…。
「俺は明と同じ野球部の、『江口修哉』です」
「江口…先輩」
すると、明兄が先輩を呼んだ。
「おい修哉、こっちで遊ぼーぜ」
「オッケー、今行く」
もう少し話してたかったなぁ…、と少しガッカリしていると、先輩が私の方に向き直ってこう言った。
「じゃあね、芽衣」
「えっ…、は…はい!また…」
どうしよう…、名前で呼ばれた。
「あ…、それと、今度から芽衣って呼ぶから、よろしくね」
私は返事もせずに、ただ先輩を見つめていた。
「なんか…優しそうな先輩だな……」
