私には兄が2人いて、真ん中の兄、明(あき)兄はよく友達を家に連れてきていた。
今日もいつもと同じように明兄はこう言った。
「土曜の午後、家に友達呼ぶから」
どうせ部活仲間でしょ…、なんて思いながら、私は何をして時間を潰そうか考えていた。
まさかそれが、江口修哉(えぐちしゅうや)先輩との出会いになるとは知らず…。
土曜日。
明兄が家に呼んだのは、予想通り学校の野球部の人たちだった。
「おじゃましま~す」と、次から次へと家の中へ入ってきた。
その中に、先輩はいた。
江口先輩は背は小さいけど、笑った時の顔が可愛かった。
先輩のことをずっと見ていると、目が合った。
しかし、すぐに目を逸らしてしまった。
