「藤本先生……」 「要するに俺たちで語り合い物語を完成してほしいということじゃないのか?」 「なるほど。仕方がねえけど、千早の希望通り話し合いをしましょうか?」 「そうね、仕方がないけど、そうしましょうか。今日はとことん話し合いましょう」 「ああ」 「はい」 苦くも微笑みあう四人に千早の両親は穏やかな笑みを浮かべる。 そして――六人は千早の手紙を読み始める。