「どこかの雑誌や出版社に応募する気かよ・・・」

「新○社とか?」

と思わず突っ込みを入れたくなった二人であった。


こういう予想展外なことをするのは千早しかいない。

相変わらずで変わってない。

二人とも思わず苦笑してしまうほどだった。


春疾たちが封筒を開けようとする。

「あ、じゃあこれで私たちは帰りますね」

と千早夫婦はお辞儀をしてこの場から去ろうとしたが、夏名が止める。


「待って下さい。これ私たちだけで読むのは流石に勇気がいりますし…もしかしたらですが、おじさんとおばさんたちのことも書いてあるかもしれません。だ、だから―――」


「分かったわ」

千早の母は目を閉じ、了承する。