あっつ~×だりぃ~」

秋。ごくごく普通に考えりゃ、
涼しい季節のはずなのに、なんだこの30℃オーバーな
地獄は。


「せっかく2学期にもなって高校ライフを
 満喫してるっつーのに・・・・・」

この暑さのバカヤローなんてつぶやいていても、
けっこうむなしい。

自然とため息が口からすっぽ抜ける。

「はぁ~~~~~~」

あーヤバイ、マジで疲れてるんだ、
ていうかジジくさい。
もうさっさと寝よ。


そろそろ薄汚れてきたシーツに、
思いっきりダイブ。着地成功!


時は午後の11時。
寝るのはちょっと早いけど、
たまには自分へのご褒美だ。



「んじゃ、お休み~。
 だれもいないけど」



そうして、硬めなまくら
に顔を突っ込んで、
その日は終わるはずだったのに。


 


「大川霞(かすみ)、
 アナタに話があります。
 こちらに来てください」



窓のあたりから聞こえる声。
俺のささいな日常に突っ込んできたのは、



「・・・・・・・・・・」


やけに白く輝く、エンジェルさんだった。