「ありがとう」と言いながら照彦はメロンパンの袋をビリっと開けた。



さゆりは近くの椅子に座り照彦が食べている姿を満足気に眺めた。



こうやって毎日の日課の様にさゆりとお喋りをするのだった。



お喋りと言ってもさゆりが一方的に喋るだけだ。



しかしそれは照彦にとって都合がよかった。



照彦は喋るのが好きではなかったし、自分のかつ舌の悪さが嫌いだった。



のんびりした性格ではあるが舌までのんびりしていて回らない。