朝起きると、奇跡的に目は腫れていなかった。

昼ごろになって、玄関のドアが空く音がして勇羽が帰って来た。
恭ちゃんは仕事でいない。

「ただいまー」

何となくあたしは鏡を見て髪を整えたり、ワンピースを触ったりしてしまう。

「なにやってんの?」
「わっ!、、、な、何でもないよ汗」

気がつくと後ろに勇羽が立っていた。

「恭ちゃんは?」
「仕事行ったよ。」

勇羽が冷蔵庫に向かってブドウのカンジュースを開けてソファーに座った。

、、、あれ?それあたしの、、、?

「勇羽ー。それあたしのだよー。」
「あ?わりー。1缶しかねーよ笑」

勇羽は子供みたいに笑ってぐびぐびジュースを飲む。

「もー」

あたしは何かとって置いてもすぐに勇羽に取られる。
ちっちゃいときから変わらない。

「飲む?」

でも今日はちょっと優しい。。。
缶を持った手をあたしに見えるように上げて、もう片方の手でポンポンとソファーを叩いた。

「の、のむ。」

あたしは勇羽の隣に座ってジュースを飲んだ。

「お前全部飲んだだろ!」
「もうちょっとしか無かったもん!しかもこれあたしの!」
「、、、、」

え?なに?
勇羽がじーっとこっちを見てくる。

「美羽可愛い」

!!!!!
最近の勇羽なんなの?!
何で可愛いなんて言うの?!

「顔赤いよ笑」
「か、かわいくないもん。。。赤くないもん!」