スタジオ近くの喫茶店。



ここマジで穴場。


人もあんまり来ないし、
私の落ち着く場所。


「圭さん何時もの~」



「あいよ~。郁も?」



「う~ん。」



圭さんは、30歳。
ちなみに独身イケメン。


タイプ!ドストライク!



なんだけど、実はバツがついてたり…

子供がいたり…


中学ん頃からの常連。


まだモデルなんてやってなくて、ちょっぴり荒れてた頃、よくさぼりに来てた。



そんな時に、


モデル事務所の慎太郎シンタロウさんが居て、


スカウトと言うか
拾われた?的なね。



慎太郎さんは親代わりでもあるからね。



で、高1でモデルデビュー。



ってわけ。





「ねえ!聞いてんの?」



「え?あ~うん。」



「いや絶対聞いてないね!ユウトがね!浮気しやがったの!」



「また?別れればい~のに。」



ユウトはおんなじモデルのギャル男雑誌のトップ。



20歳で郁の彼氏。



チャラチャラで
女好きで有名!!


そんな奴でも郁は好きなんだから、応援はしてるけど…



「ウサキにはわかんないだろ~けど、好きになったら嫌いになれないの~」



「ふ~ん。よくわかんない~」




「ハイハイ。モテモテさんはいいわね~。
だけどそろそろウサキも本命作りなさいよ?マジで恋は女をあげるんだから。」



恋…ねえ。



どうせ恋したって
結局は私の顔と体。


そんでモデルウサキがいいだけで、桐野ウサキがいいわけじゃない。



だから体しかやんないの。




「はいお待たせ~。
圭ちゃんスペシャル~」



「うっまそ~!盛り食いしよ。」