詩音


タクシーかっ飛ばして



急いで帰って来て
ウサキの部屋に来たら…




ウサキが…



「お前何してんだよ!!」



ボーっと包丁持って
手首切ろうとしてた。



「私なんていなくたって
誰も悲しまないじゃん。」


アホか…


涙も流さず、
平然とそんな事を言うなんて…



何があったんだよ…



とりあえず、包丁取り上げて刃先をウサキに向けた。


「何…するの!」


「自分で死ぬくらいなら
俺様が殺す。で俺様も死ぬ。」



「やめて…。」



「死にてえんだろ。
何びびってんだよ。」



「いや…いやあああ~」



「嫌じゃねえだろ。死にてえか?」




俺がそう言ったら
ポロポロ涙流して座り込んだ。



だから泣くの下手くそなんだっつの。



「死にたくない~うわああっ」



「わあってる。とりあえず今はおもっくそ泣け…」



抱き締めるとやっと泣く。


ウサキが泣かねえのは



きっと親のせい



多分今回も親がからんでんだろう。




それより死ななくて良かった。



ウサキになんかあったら



多分俺様が死ぬっつの