「……お母さんは逃げたよ」



………逃げたのか



なんだか呆気ないなと思った



「大丈夫か?」



先生は私の傷をみてくれた



…………って



「先生!?」



先生の腕は真っ赤になって血がポタポタ落ちていた



「ん?」



「ん?じゃないよ!!………痛そう。……ごめんなさい、私のせいで」



そう言うとどうじに先生が私を抱きしめた




「謝るのは俺のほうだ。お前は関係ないのに巻き込んで……悪かった」




先生は私の家族をバラバラにした



だけど……なんだか先生が悪いとはおもえなかった