「篠乃木」


ある日、誤解されていた男子に呼び出された


場所は定番的な体育館の裏


「あのさ……」


それを口にしたきり、黙っている男子


あたしは早くこの場を去りたい一心だった


「俺のこと、好きな訳?」


いきなり直球で聞いてきた


あたしは無言で首を振る


冗談じゃない


あたしのことを見て見ぬフリするような人なんて


「でも、ウワサしてるし……」


なんだ、こいつ


ウワサを真に受けて自惚れてる訳?